書籍・雑誌

四部作

「Xの悲劇」、犯人も判り、探偵が謎解きしているのに、なかなか読み終わらない。読み始めるとすぐに寝てしまうのでページが進まないのだ。内容のせいではなく、私の寝つきが異状なのであろう。超早。医師に睡眠導入剤を処方してもらってる人、結構周囲に多いが、私は「今日は夜更かしして読んじゃおう」と意気込んで布団に入るのに、速攻寝てしまう。需要と供給バランス、どうにか出来ないものだろうか。

「Xの悲劇」はレーン四部作、当然ながらエラリーは出て来ない。途中まで地味で退屈だったけど、デウィットが無実を云い渡された後の展開は俄然面白くなった。サム警部もレーンを信頼し始め、チームが揃って一安心。ミステリの期待を裏切らない意外な犯人。「X」とは…ラストにて鮮やかに解明。地味な前半もきちんと読んでおいてこそのラスト。

クイーンの代表傑作に必ず挙がる「Yの悲劇」は、ヴァン・ダインを意識して書かれたらしいが、執筆背景はさておいてもさすがに素晴らしい。退屈な場面などどこにもなく、有名過ぎる「楽器」と「鈍器」が念頭にあってもお話の面白さには全く関係ない。犯人を覚えていたので、レーンの苦悩描写を味わう余裕もあった。初読であれば、悩むのは後にして早く謎解きを!と焦れていたに違いない。

「Zの悲劇」は、それまでの「X」「Y」の章立てが場所・日時を明記し、まるで舞台芝居の台本の趣向だったのが、普通の目次になっている。語り手も前二作が「神の目線」だったのに対し、サム警部の娘ペーシェンスの一人称に変わった。それって最終作への準備なのかな。内容はイマイチ面白くないなと思いつつ読む。少女探偵ですか。監獄がお話の核になっているせいか、全体的に重苦しく暗い。しかし、レーンが犯人の条件を挙げ、徐々に消去法で絞って行くシーンはこっちも真剣になった。

四部作最終話「レーン最後の事件」では、語り手は再び神の目線。探し出せず新たに購入した本なので何となく新鮮。昔の文庫本って活字の押した跡がページ裏に浮き出てて、その手触りが好きだったんだけど、最近のはそんなことないんだな。解説にあったが、前の三作はこの最終章をより深く感動的に味わうための布石。いきなり本作に手を出さないように、と。本当だ。ラストの一文からいつまでも目が離せなかった。

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ドラゴンの歯

探偵事務所を始めたエラリイとボー・ラムメルの元に依頼人が来る。ヨットで世界中を回っている大富豪が、「自分が死んだら捜査して欲しい。事件はまだ起きていないが」と高額の依頼料を支払って帰って行った。後日その大富豪は死去し、遺言書により、それまで音信不通だった二人の姪を探し出す。遺産相続の条件は、1年間邸宅に暮らし、生涯結婚はしないこと。現われた姪は本物なのか? 姪の一人が殺害され、もう一人に容疑がかかる。彼女を愛しているボー・ラムメルは容疑を晴らそうと画策するが、彼も彼女に秘密があった。

雰囲気は全く違うが、謎に取り囲まれた女相続人、何となく「レベッカ」を彷彿とさせる。面白かったな。結末はハッピーエンド。爽やかな読後感だった。

続いて「チャイナ・オレンジの秘密」。クイーンの代表作に常に挙げられる名作。しかし内容は例によってキレイさっぱり忘却の彼方へ。読み返してて違和感があるのは、訳し方。エラリイもクイーン警視も、更にヴェリー部長までもが、何となく軽いノリの人になっているのだ。創元推理文庫で初めて出会ったので、そのイメージ像で他の著作も読んでいるんだけど、訳者の井上勇さんが訳したエラリイが念頭にあるんだなぁ。「チャイナ・オレンジ」はライト・アメリカン・ミステリって感じ。内容は、まだ途中だけど濃い筈。しかし濃い内容を語るのが軽いエラリイって、どうもしっくりしないぞ。

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今度は満足

「エジプト十字架の秘密」、やっぱり良かった。ヨードチンキ、さすがに語り継がれるだけのことはある。携帯のない時代の長距離追跡、機転の利かない人が混じってたら台無しだな。ハヤカワが持っている作品群は、何となく現代的な話が多いけど、これはクラシックな香りプンプン。文庫の奥付に「昭和56年4月5日」と記入があった。1981年に買ったの、私? 28年前か…。

続いてこれまた大好きな「シャム双生児の秘密」。好き過ぎて2冊あった。下は山火事、頂上の屋敷に閉じ込められて殺人事件を解決して行く、王道パターン。違う解釈が生まれる余地がないほど論理で突き詰めていく曖昧さのなさが読んでいて落ち着く。引き裂かれたトランプのカードから、引き裂いた人を指摘する件、翻訳小説に慣れていなかった私は、翻訳文と、生来の論理的思考力の欠如によりちっとも理解出来ていなかったが、適当に年取った今ではすんなり解った。初読当時、自分が潜在的左利きだという自覚がなかったのも理解を妨げた一因かも。エラリイの説明通りに手を動かしても、その通りにならないけど?と首を傾げていたのだ。自分が左利きだったからね。そしてそのことを知らなかったからね。普通に右利きだと思ってたから。微妙に違う、と気づいたのは学生時代のボウリングとビリヤード(全盛でしたな…)。自然に左を使っていた。今もマウスは左だし、私の絞った布巾は広げにくいらしい。

「エジプト」「シャム」は2冊とも昭和56年4月5日(日)に買ったようだ。理解出来ないまま、でも大好きだと思って大事に保存してたんだな。

「シャム」後、「九尾の猫」へ。何も記憶になし。ジャック・ザ・リッパー系。被害者達の共通項が判り始めると俄然ページをめくる手が止まらない。真実を得るためにウィーンまで飛ぶ名探偵。『沈黙そのものが道徳に反するとき、どこに沈黙の倫理がありますか?』に傍線を引いてあったが、当時の私、一体何を考えていたのだろう。今読んでも、一度では理解出来ない。

「大富豪殺人事件」は、中編2篇を収録。表題作、ナニコレ。ジュニア向け? ページの微妙な行間のアキが気にはなっていたが中身もスカスカ。続く「ペントハウスの謎」もまだ途中だけど、ページ数の割に大したことなさそうな予感。

久々の雑誌購入。「GreenWalk32号」、今号は大分の山が結構紹介されてて嬉しい。先日行ったので場所の見当がしやすかった、雨ケ池から三俣山へのルートも載っててとても参考になった。紅葉シーズンはメチャ混みなんだろうなぁ。でも秋のヒンヤリした山の空気、感じたい!

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帝王死す

面白くなかった。本当に面白くなかった。舞台設定に力が入ってるけど、ミステリとしてどうなの? 大クイーンの作なの、本当に?メイントリックの小さな核を無理に膨らませてる感じ。しかもその核も、すごくない。

ラスト近くで、プールから這い上がったキングの姿が急にショボくなったのは外科的要素に原因があるかと思ったのに、そうではなく心理的にショボクレたのを描写したに過ぎなかった。これだけの私的国家を造り上げた人物だから、容姿を若々しく保つ整形でもやってたのかと思ったよ。

途中で、ライツヴィル絡みだと判った時にはほのかに期待したのに。過去のライツヴィルでのエピソードをメインにお話を作った方が良かったのでは? ケインとアベル、ユダの名を持つ3兄弟の設定が勿体無い。出来の悪い007みたい。大風呂敷の舞台設定、固執して使う程のモノなのだろうか。

ガッカリしながら読み終え、今度は「エジプト十字架の秘密」。もう、これは間違いない。損することはない。

今日は朝、寒かったなぁ~。みんな羽織モノ着てた。でも日中は「コタツ出そうなんて考えたくない」ような気温。

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悪の起源

面白く読んだ。

次々と送りつけられるメッセージ、その共通項探し、25年前に何があったのか、真犯人、更に真々犯人。登場人物は皆、個性が強く、「これって誰だっけ?」と巻頭の登場人物表をめくることもない。どのようにして(ハウダニット)ではなく、誰が(フーダニット)、が主題なのも私好み。

ダーウィンの「種の起源」になぞらえている話だとこっちは知ってて読むんだけど、やはりミステリらしく捻ってある。2時間ドラマで良く使いそうなテーマではあるけど、エラリイのミーハーファンの私にはとても面白かった。

そして「厄災の町」。「配達されない三通の手紙」と云うタイトルで映画(邦画)になった。ライツヴィルシリーズは派手な展開はなく、人間ドラマって感じ。この本の内容も、今だったら話の展開がすぐピンと来るかも。でも最初に読んだ時は(20年くらい前だろうか)、とても意外に感じた記憶がある。じっくりと練り上げて一つの答えを導き出す過程が、若い時には苛立たしかったが、今は途中でおおよその見当が付きつつも、あえて急がずに読み進めた。邦画のタイトルは云い得て妙、真髄を突いている。

今は「帝王死す」。隔絶された孤島で起きる不可能犯罪、と文字にすればとてもそそられる感じだけど、孤島と云っても権力者が暮らす島で、そこは権力者の私設国家。私設軍隊もどき、私設産業もどき、独自の法で運営されている。全く面白さは感じず、義務感で読んでいる。そもそも買った時に一通り読んだのだろうか。途中で止めたんじゃないかな、つまんなくて。

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E.Q.

ハヤカワ文庫から読み始めた。「十日間の不思議」「緋文字」を読了。背表紙の番号順に読んでいるのだが、似たような話だった。ミステリとしては明らかに異なる話なんだけど、状況設定はとても似通っている。

不倫(と云うか姦通)に悩む男女に、力になってあげたいエラリイだが、実は全ての筋書きは当の本人が引いた図式。事件らしい事件はお話の三分の二を過ぎてからようやく起きる。両書の共通パターン。「十日間の不思議」の解説によれば、本文中に明らかなミスディレクションがあるとのこと。気付かなかったよ。しかし解決に導く伏線はしっかりあった。ただの人物紹介じゃなかった。「緋文字」はダイイングメッセージが出て来るのがミステリらしい部分。

「盤面の敵」。多分一度読んだきり。お話の筋は全く記憶にないので、真犯人は一体誰?と本当に見当がつかない。ウォルト以外で、犯行を為し得る人って…。しかし最後まで読んで頭に来る。人格分裂モノだったのか。こういう解決編は嫌だなぁ。それにYHWHのアナグラムは「緋文字」で使ってたよなぁ。続けて読んだので、またですか、と既視感。

スッキリしないまま、「悪の起源」へ。ハリウッドものである。

今日は投票日。涼しい内に行って来よう、と9時半に出かける。権利を行使した、と云うより義務を果たした気持の方が大きい。投票所は前回の選挙より、中学校の体育館から保健センターへ変わった。市町村合併で、新築の保健センターは閉鎖され、普段は使っていない。勿体無い話だ。しかし、エアコンのない体育館で夏は扇風機、冬は電気ヒーターで凌いでいた選挙事務従事者の人達は大変だったろう。保健センターなら、エアコン完備で、バリアフリー。駐車場もゆったりしてるから、じゃんじゃん使わないと。

期日前投票も多かったらしい。立会人は日当が結構良いお金になるそうだが、1週間朝8時半から夜8時まで大人しく座ってないといけない。暇な時に本読んだりしても駄目なんだって。1週間で5万弱(私の憶測計算による)、母に勧めたが、「じっと座ってる体力はもう無い」と即答された。

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クイーンを掘出す

法月綸太郎、クイーンが頭にあったのか、読み進めていたら何となくクイーンの作品を読んでるような気になって来た。綸太郎と警視の会話もクイーン父子を彷彿とさせるし、地の文もクイーンの翻訳モノに思えて来る。これって作者に対して失礼なのだろうか。

ワケ判らないまま人生最初に読んだ海外ミステリがクイーンで、ミステリってこういうものなんだと刷り込まれた。ロジックって言葉が枕詞のように付いて来るが、何故付いて来るのか判らなかった。クイーン以外のミステリ、あまり読んでなかったから。ミステリに「本格」以外のジャンルがあることも知らなかった。

法月綸太郎作品で、綸太郎が容疑者を削除していく過程で「あぁ、ロジックってこういうことなの」とハタと膝を打つ。遡ればクイーンだって似たようなプロセスで犯人を絞って行く。そんなこと殊更意識せずに、ただ犯人当てを傍観していた。

創元、ハヤカワのクイーンの文庫本を探し出そう。ライツヴィルシリーズ読みたい。理解してない「フランス白粉の謎」「アメリカ銃の謎」、丁寧に読み返そう。おそらく日焼けして、埃だらけで臭くなっているだろう。除菌クリーナーを準備して2階の物置へ突入した。

P1020413楽しみに、少しづつ買い集めた本はやはり手放せないものだ。「レーン最後の事件」が見当たらなかったが、2階のどこかには必ずある筈。「フランス白粉」も、一緒の場所にはなかったが、見当はついている。まず「十日間の不思議」から順番に読むつもり。原題は Ten Day's Wonder 、もうこの響きからしてグッと来る。「シャム双生児の秘密」が2冊あった。好きだったから、探す手間を惜しんで、買って読み返したのかも知れない。

嫌な感じがしたのは、2階に、ゴキブリのものより明らかに大きい糞があったこと。まさかネズミ…?念入りにクリーナーで清拭。

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半年を振り返る

今年入ってから、本、何冊買ったんだろう。

数えてみた。

6月末までの半年間で、新品、中古、雑誌、コミックス全て合わせて、42冊買ってた。年間どれくらい本って買うものなんだろう、と疑問に感じ、年初めから買った本のタイトルを手帳に付けていたのである。反省したくなるので、価格は計算しない。

上期の自分ベスト:にほんのいきもの暦(4/28購入)、筆箱採集帳(6/21)

読んでがっかり:サイモン・アークの事件簿(3/15)、迷路荘の惨劇(5/10)、啄木鳥探偵處(3/23)

絵画クラブ師匠達絶賛:画家の手もとに迫る原寸美術館(3/15)

3月28日に買ってずっと未読状態:名探偵の掟(3/28)

しんちゃん的ベスト(推測):愛しのローカルごはん旅(5/17)、暮らしのヒント集(6/21)

人に勧めて貸したが返って来ない:地団駄は島根で踏め(5/10)

手放すことなどないだろう:ひっこしました(6/6)

まったりワールドにはまりリピート:ミミズクとオリーブ、嫁洗い池、わが身世にふる、じじわかし(5/6)

時間潰しで本屋へ入り、良さそうな本がないのに、手ぶらでは帰れん!と無理矢理連れ帰った本は概してハズレだった。本と自分の間に、通じ合ってる何かがなかったのかな。こっちの希求力が欠けていたのかも。しかし、読んでみないことには判らないしね。

さて今日でやっと長い梅雨が明けた。昨年より29日、平年より16日遅い梅雨明けだそうだ。

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文庫

「カレイドスコープ島」後、小野不由美「黒祠の島」。初読時は読んでて背中にソクソク寒気がしたのを憶えている。でも今回はソクソク感はなし。民族宗教に対する興味深さが増してくる、そんな本だ。でも登場人物の相関関係が入り組んでいる。こんなややこしかったっけ?ハヤカワや創元の、登場人物一覧が欲しいところ。ゆっくり読んだ。死んだ筈の女性が後半に現われ、事件の説明をする、と記憶していたが違った。後半は後半でも、本当にラストの一文。真犯人も覚えてない、殆ど初読状態であった。後にも未読の本が数冊控えている。映画の予告を見て、面白そう!と購入した手塚治虫「MW」、これはコミックスですぐ読み終わった。どう実写化されているのかとても興味が湧く。中古を購入した法月綸太郎「誰彼(たそがれ)」「頼子のために」「雪密室」、そして未だ「劒岳~点の記」を読んでない。

まず「雪密室」から始めた。著者について語られる時、しばしばクイーンの名が出る。クイーンは大好き。そのロジックはまさしく謎解きと云う言葉がピッタリ。法月綸太郎を読む時にクイーンと比較したことはないけど、何となく格式を感じ、丁寧に読んでいる。

職場はもう、読書のまとまった時間がなくなり、お昼に少しづつ読んでいるが、香山滋「海鰻荘奇談」。数年前に講談社文庫が出したシリーズ。買った時も「へえ~」と思ったんだろうが、取り出して見て著者がかのゴジラ原作者であったと知り、改めて「へえ~」。今は最初の『オラン・ペンデクの復讐』を読んでいる。ジャンルは何になるんだろう。秘境モノ?フィクション、ノンフィクションの境を越えて面白い。昭和活劇読み物だ。内容は違うのに、海野十三と勘違いしてた。

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ドッペルゲンガー宮

意外にも…面白かった。意外と云っては失礼だが、前はそれ程関心ないまま読み終えた気がする「ドッペルゲンガー宮」。文庫だけど、ダテに分厚いんじゃない、内容も本の厚みに応じて、とても濃い。大学のミステリサークル、と云うので導入部ちょっと面倒臭いんだけど、キャラがそれぞれ際立ってて、少数精鋭で無駄な登場人物がいない。タクシー、双子、館、それぞれがパズルで溢れてて、謎解き部分もしっかり読んで行かないとワケ判んなくなる。本棚に残っていたと云うことは、やっぱり面白く感じてたのかな。読後感すら忘れてるなんてヒドイな私。勿論同じシリーズの「カレイドスコープ島」も読む。著者の「霧舎学園ミステリ白書」シリーズも読んでみたいんだけど、表紙がとてもひく。勇気がいる。

「奇跡島の不思議」途中で挫折していたようで、犯人に覚えがなかった。が、何と云うか…、スッキリ感なし。読んでる最中に「怪しい」と感じ、もしかするとこの人が犯人と思わせといて最後にドンデン返し…?などとウラを読んでいたが、まんまであった。無邪気そうな彼が実は真犯人かな、とも思ったんだけど結局最初から怪しい人が最後まで怪しい人でした。

「エプロンメモ」「エプロンメモ2」を購入。期待通りだったみたいで喜ぶしんちゃん。雑誌「暮らしの手帖」に連載されているものをまとめた本で、どこから読んでも良い。「スパゲチ」なんてレトロな記述があるのも味わい深い。

一緒に「記者ハンドブック第11版新聞用字用語集」も買った。これも、どこから読んでも良い。記者はずいぶんと細かい心遣いで作文してるんだなぁ。

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再読の本達

芦原すなおリピートを終え、恩田陸「蛇行する川のほとり」「三月は深き紅の淵を」を読んでいる。購入当初「三月」は一読しただけだった。ワクワク感が得られず、何だか地味だな、と思ったから。ところが今読み返すと、ワクワク感、あるじゃん!小説を巡る愉しみが。ミステリに期待するワクワクと云うのは私の場合、嵐の山荘とか相続争いとか遺言書に隠された暗号とかなので、つまらなく感じたんだろう。今の季節って、日中じんわり汗ばむのに、日が落ちると肌寒い日さえある。夜になるとひんやりして来る、そんな気温の中で読むのに「三月」は適した本だと思う。そして「三月」にも出てくる「麦の海に沈む果実」。理瀬の出る作品は他にもあったと思うので探して読みたい。

事務所では二階堂黎人「奇跡島の不思議」。ハードカバー。裏表紙を見るとどうやら消費税3%時代に購入したようだ。2階から掘り出した。2段組みでピッチリ。内容はもう記憶にないが、今のところ孤島に建つ因縁の館、みたいである。それまで読んでた「迷路荘の惨劇」はシチュエーションは良いのに、ちょっと惜しい感じ。大横溝に対して失礼なんだけど。自宅で「麦」を読んだ後、霧舎巧「ドッペルゲンガー宮」を読んでいるので、お屋敷がこんがらがってしまう。

再読ではないけど、しんちゃんが「暮らしのヒント集」、妙に気に入ってるらしく、暇な時に良く手に取っている。意外だった。そんなに気に入ったなら「エプロンメモ」も買ってあげようかな。

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結局文房具好き

手帳だのノートだのが大好き。本も、タイトルに「~手帳」「~日記」だのがついてると必ず手に取る。買うかどうかは別として。

その私が見逃していたモノ…「暮らしの手帖」である。あ~うっかりしてた。しかも最近は「日々を丁寧に」をマニフェストにしてたのに。松浦弥太郎もチェックしてたのに。盲点だった。この雑誌はリアル書店へ行かないと買えないんだね。Amazonにもbk-1にも取扱いナシ。書店、行った時には忘れてるし。それで別冊の「暮らしのヒント集」を買ってみた。ふむふむ、「さりげないことで日常を豊かに」系本の基本のようである。時々取り出して見るのが適しているみたい。

一緒に「筆箱採集帳」も購入。コレははまった。いろんな人の筆箱の中身を載せてるだけの本だけど面白い。私は筆箱なんか持ち歩かないので、持ってない。だけどこの本見てたら欲しくなって家の中探してみた。そしたら商品券12000円分を発見。付箋紙もクリップも見つけ、商品券以外はしんちゃんにあげた。引き出しの底、たまに浚ってみるのも好いなぁ。筆箱らしきモノは見つからず、大容量絵具の紙箱にとりあえず入れてみた。結構いいじゃん。「筆箱採集帳」見てると、こんな紙箱でも全然OKだと思えるのである。その後、レスポのおまけのポーチが出て来て、絵具の紙箱は元に戻した。しかし使い勝手から云えば紙箱の方が取り出し易いな。ポーチには定規が入らず、無念なり。お菓子の入ってた巾着袋を発見し、結局この中に収めた。せっかく「筆箱」が出来たのに、持ち歩かないため、テーブルの下で待機することとなる。

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たまに雑誌も買う

「館島」は良かった。ちゃんとしてた。が、著者の他の作品に手を出すかは未定。

寝る前の本は芦原すなおをリピート中。「ミミズクとオリーブ」「嫁洗い池」「わが身世にふる、じじわかし」のシリーズ3作をまた初めから読んでいる。この著者の作品は今回初めてで、最初読んだ時は、ほんわかしてるのは良いけどどうもカッタルイなあ、だけど買っちゃったから一通り読み終えないと、くらいの気持ちだったが、読み進む内にハマっちゃった。映画を観てから即効買った「劒岳<点の記>」も茶の間でちびちび読んでいるが、本当は他の本と同時進行ではなく腰据えて読みふけりたいのに、芦原すなおを中途で止められず、中途半端で落ち着かない。

雑誌・ムックでは「NHKきょうの料理ビギナーズ7月号」「NHKきょうの健康6月号」「福永真一の家庭でカンペキしみ抜きBOOK」「GreenWalk vol.31」を買った。「きょうの料理ビギナーズ」はとにかく作り方が簡単、「きょうの健康」は特集が糖尿病で、これは母用に。同号に載ってた「首の痛み」はしんちゃんが熟読。「しみ抜きBOOK」はズームインで時々やってるしみ抜き王子を見て、へえ~って思ってて、そのしみ抜き王子とは違う人のだけど面白そうだった。「GreenWalk」は九州ローカルのお山本で、身近なお山をたくさん紹介してくれるし、コースも詳しいから愛読。季刊誌なので年4回の発行が待ち遠しい。

職場では最近、本を読む時間が昼休みだけしか取れなくなり、まあ普通の状況に戻ったわけなんだけど、読書は進まない。横溝正史「迷路荘の惨劇」をポツポツと読んでいる。これまでフューチャーされなかったのが何となく判る。21面相シリーズを読んでるのかと思った。

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記録好き

探し物をしていたら懐かしい本が出て来た。「サザエさん旅あるき」、云わずと知れた長谷川町子さんである。

P1020253 「サザエさん」は大好き。「よりぬきサザエさん」も全巻全て、ではないがある程度持っている。やはり新聞連載漫画だけあって、TVアニメにはない風刺がある。TVの方は何だか教訓ぽいので、これだけがサザエさんの魅力じゃあないんだけどなぁって思う。

私は何かを記録するのが好きである。山登りや旅行の後は必ず絵日記を描く。画材は、ロットリングのペン(0.18)、カランダッシュの水溶性色鉛筆、ラウニーの固形水彩絵の具セット。いろいろ試行錯誤の末、これに落ち着いた。最初はボールペンで絵を描いていたが、消しゴムかけるとインクダマがこすれて汚くなる。ゲルペンも乾くのに時間がかかる。ロットリングペンは速乾だし、モレスキンのノートで裏うつりしないし、水彩絵の具でもにじまないのが便利。

絵日記の参考にしてるのは、平野恵理子さん、たかぎなおこさん、杉浦さやかさん達の本。良いところはどんどんパクって、箸袋だのパンフレットだの何でも貼ったりして頑張っている。だけどこの「旅あるき」を改めて見てたら、私の絵日記って文章がクドクドしてるし、時系列に並べてるだけで何と云うか、ポイントがないんだなぁ。

トーンも殆ど使わず、味のある手書き文字、長谷川町子さん、憧れる。

「10年日記」をつけて、ブログも書いて更に旅の絵日記。使いもしないノートが自宅にたくさんあり、書くのが好きなんだろうな私。その割に記念日とかちっとも覚えてない。

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この頃の本

「塗仏の宴」、支度、始末を堪能した後、「百器徒然袋~雨」「百器徒然袋~風」「今昔続百鬼~雲」と中篇集を読む。TVやドラマ、連載漫画なんかで人物相関図を良く見るが、真剣に眺めたことはない。が、登場人物の相関図、書きたくなる気持ち判った。

京極系はひとまず置いて、東川篤哉「館島」を読んでいる。まだ途中だけど、帯にユーモアミステリとか云う文字が躍ってて、そうなると少し引くが、冷静に読まず、のめり込んで読もうと思った。作者に踊らされると云うか、斜に構えずに、「面白がって欲しいんだな」と云う部分は面白がって読む。読後、損したと思いたくないもん。今のところはちゃんと面白い。

家では「啄木鳥探偵處」、これは茶の間でブツ切りで読んだので、ただ文字だけ眼で追って終わった。ちゃんと読みなおそう、その内。そして「仁木兄妹長編全集~夏・秋」「冬・春」「仁木兄妹の探偵簿~兄の巻」「妹の巻」がしばらく寝る前に読む本だった。好きだなぁ、仁木悦子さん。出版芸術社って良い本出す~。愛蔵本だ。読み終わって、かねがね気になっていた「ルイザと女相続人の謎」を読んだ。続編も出たので、ある程度の評価は得ているのか、と思い買ってみた。しかし、この厚さで文庫で1,000円とは高い。「若草物語」の作者、ルイザ・メイ・オルコットを探偵役に置いたミステリ。ノックスの十戒に反している。まあ今頃十戒に則したミステリはないけどね。1800年代のアメリカの風俗が興趣を添えている。そして昨夜から、芦原すなおの連作「ミミズクとオリーブ」を読み始めた。

しんちゃんは小説は殆ど読まない。買うのはいつもビジネスハウツー本ばかり。しかも、読み終えたのを見たことはない。私もそうだが、買っただけで気が済むタイプのようだ。「マンガ日本の歴史」全50巻なんてのを買って、読んでないまま。だけど最近私の買った、たかぎなおこ「愛しのローカルごはん旅」を面白そうに読んでいた。イラストエッセイだけど、やっぱ読んで楽しまなきゃ、本は。

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地団駄は島根で踏め

面白かったなあ。文章が上手いんだと思う、さくさくと読める。内容はまあ、ウンチク本と云ってしまえばそれまでだが、興味深く読めた。知らなくても生活に支障は無いし、知っていたからと云ってどうと云うこともないんだけど、こころの中で今まで散らばっていたものが、あるべき場所に仕舞えた、と云うか、すとんと気持ち良い。

現地に行くってのがこの本は成功してる。言葉の源流を求めて旅をし、現地の人から話を聞いて、それまでに「こういうコトから来た言葉なんだ」とアタリを付けてた考えに、更に「こんな解釈もあるカモ!」と発展して行ったりする。歴史をライトにからめ、必ず最後にお土産お菓子(殆ど和菓子)の感想が付いている。

旅の本でもある。こんな旅、楽しそう。

巻末に次号予告があった。未定らしいがタイトルは「太鼓判は山梨で押せ」だって。

新書って最近イメージ変わった。何となくアカデミックな気分になれるのに、取りつきやすい。

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奥底

昨日本買ったんだった。

「修験道の本~神と仏が融合する山界曼荼羅」

「よくばりな毎日」杉浦さやか

「迷路荘の惨劇」横溝正史

「地団駄は島根で踏め」わぐりたかし

杉浦さやかさんの本って結構持ってる。でも特に好きじゃないんだよね。絵柄も、可愛いんだけど自分好みではない。彼女の興味の対象も、私とは無縁。

なのに何故か読んじゃう。「スクラップブックのつくりかた」など、ボロっちくなってるから、意識してないけどいつも見てるんだろうなあ。不思議だ。潜在的には憧れているのだろうか。

P1020141 庭ではカボスの花が満開。私の部屋のすぐ傍にカボスの木があるので、部屋に香りが入って来る。甘ったるい、かつ酸味を感じる香りである。天然の芳香剤だ。

花にはハチ達が群がっているから、低いブゥ~ンと云う音がする。実の成り具合、キミ達の働きにかかっているのだ、頑張ってくれい!

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近所のいきもの

P1010822 昨日とうって変わって爽やかな天気。冬眠から覚めたヘビくんもポカポカお昼寝。本当に寝てたみたいで、写真撮る間ちっとも動かなかった。その辺一回りして戻ってみたら、もう消えてた。多分このヘビくん、毒はないと思う。家まわりの虫を食べてくれ。特にムカデ。お願いします。

P1010827 昨日「にほんのいきもの暦」という本を買った。ご近所周りに良く見かける植物、生物が載っている。雑草なんかでも可愛い花をつけてるんだなあって新鮮だった。それ見て、私もカワユイ写真をモノにしよう、と発奮して家の周りをグルグルしたら、まずヘビくんに出くわしたのだった。

タンポポはもう綿毛で、どんどん飛んで行ってる。

P1010825_2 名前の判らない植物も見つけた。名前どころか、家の庭にあったことも知らなかった。雑草なんだろうけど、お花が咲いてなければ引っこ抜かれてただろう。

背丈が結構高くて30cmくらい。そのてっぺんに遠慮がちに小さな花がついてて、風でユラユラ揺れてた。ただ、割とたくさん生えてるんだよね、はかなげなのか図太いのか判断に苦しむところだ。

P1010816 そしていつものコレ。コレも家の周りの生物ではある。どこで採取したかは判らないが、ワカメの行動範囲はそう広くないので近所には間違いない。

持って帰らなくてもいいんだよ・・・。

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宗教と決心

職場で相変わらず本が読めている。やはりどうしても「鉄鼠の檻」を読みたくて、途中まで読みかけた「邪魅の雫」を脇に置き、よじ登って「鉄鼠」を取り出した。シリーズ中でこれが一番好きだなあ。刊行順ではないが、「鉄鼠」に続いて「狂骨の夢」、そして今は「塗仏の宴~宴の支度」を味わっている。

「鉄鼠」が禅宗、「狂骨」が真言密教、「塗仏」は新興宗教がテーマになっている。私、宗教が好きである。好きと云っても、自身は無宗教というか、毎日の生活に殆ど信仰は存在しない。世間一般並みである。宗教の思想に興味があるだけだ。知識はない。自分の家に仏壇はあるけど、浄土宗なのか浄土真宗なのかすら知らない、そんな程度。ハマれば(探究心として)、当分没頭出来そうだが、ハマるきっかけがない。だってその手の本って最初から難しそうだもん。こないだ読んだ「日本の宗教」は易しかったけど。あ~、大学の時、一般教養の宗教学概論をもう少し真面目に授業受けりゃ良かった。単位取るためだけに履修したようなもんだったからなあ~。

最近は加齢現象なのか、仏像を描きたい気持ちで一杯だ。磨崖仏を描きたい。来たるG.W.にはお寺巡りを計画している。お寺、神社に心惹かれるお年頃だ。

お寺とは無関係だが、一昨日決心したことがある。

3月は年度末絡みか、前月より少々実績が上向いたが、前年比を見るとお話にならない。現在も、例年ならG.W.前のかけ込みで忙しい筈なのだが、1日本読んで終わり、みたいな日が結構ある。このままでは設計部は閉鎖されるかも知れん。それは私の勝手なヨミだけど。自宅待機&減給とかは云い出さない代わり、製造を手伝え、と遅かれ早かれ云って来るだろう。手伝うのに異論はないけど、正式に設計を閉めて製造へ配置転換となると・・・その時は会社を辞めよう。と、決めた。

ババ連が嫌ってのも一因だけど、良く良く考えると、私には勤まらない。体動かす仕事が好きな人と、事務系が好きな人に分かれると思うんだけど、私は断然後者だ。意地も体力も、恐らく製造ではやっていけない。今までの経験で判る。

だからお勉強頑張ろう。資格取って、イザと云う時に備えなきゃ。

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カミサマの本

うなずくばかり。目からウロコ落ちる場所にマーカー引きたいが、そうなるとページ全てに引くことになってしまう。読んで良かった本である。

「面白いほどよくわかる 日本の宗教」という本。

日本の神は、ヤハウェ(エホバ)、アッラー等といった唯一絶対の超越神ではなく、日本人は森羅万象に神を見出してきた。天地の神々は勿論、それを祀る神社の御霊、鳥や獣、草木、海や山等、何であれ常識的な判断を逸脱する存在は全て神とみなしてきた・・・そうだ。つまり「八百万(やおよろず)の神」である。宗教、信仰には無節操だと思っていたが、そうではなく、多神教であることが日本人の宗教のあり方なんだって。

仏教、キリスト教、新宗教についても載っていたが、私は神道の箇所で、すとんと腑に落ちたことが多発。1章が短いのでサクサク読める。学校で教えない教科書シリーズの中の1冊で、同シリーズに「面白いほどよくわかる 神道のすべて」って本があるようなので、是非読みたい。

読み終わって、「鉄鼠の檻」を読みたくなったが、探す時間がなく、手近に「邪魅の雫」があったのでそれを読んでいる。今日は暑いほどで、午後、一瞬寝た。

夜は「半七捕物帳(一)~(六)」を読み終わる。2回読んだ。エンドレスでぐるぐる読んでも全然OKなんだけど、目先を変え、鮎川哲也の三番館シリーズにとりかかった。

お昼休み、ババ連の親分がまたトイレットペーパーについての苦言。「使い終わってそのままにしてる人がいる!スペアのロールを1つ置くように心がけて」何かさあ~、情けない。

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火の用心

「女王国の城」読了。アリスシリーズの4作目。このシリーズだけは続けて読んでいるが、前作から随分待った。待っていることすら忘れる程。刊行されて即購入し、即読んだ。今度は再読である。前作「双頭の悪魔」同様、2段組みで結構なボリューム、とくれば内容に少々難アリでも即決で買うが、難アリどころではなく、じっくり堪能。

「双頭の悪魔」は何でかビデオ(当時)が出ていて、レンタルで観た覚えがある。キャストなんかは忘れたが、原作にとても忠実に作られていた気がする。「女王国」の映像化も観てみたい。

今朝しんちゃんが「昨夜の火事はどこかな?」と聞いてくるので、夢でもみたのですかと思ったが、現実だった。サイレン、消防車のウ~ウ~、大きく聞こえたそうだが、私と母はちっとも目が覚めなかった。

スミリガンが見たらしい。パチパチ火の粉のはぜる音が聞こえて来て、目が覚めたって。現場とスミリガンの家は直線距離で700mくらいだろうか。昨夜は風が強く、炎が長く流れていたそうだ。そして彼女は歩いて見に行った。眼の前で2階が焼け落ちて、火事は恐ろしい、とひしひしと感じたとのこと。出火原因はまだ判らないけど、どうも2名亡くなったらしい。

まだ寒い日もあって、暖房器具を使うので、家でも余程火の元に気をつけよう。

さて私は昨夜、「やった~」と寝言を云ったそうなのだ。まさか魚を釣り上げたのか?

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肩すかし

エドワード・D・ホック「サイモン・アークの事件簿1」面白そうだと思ったが・・・今ひとつ。2000歳のオカルト探偵とかってすごくそそられたんだけど、その方面では期待外れだった。京極夏彦とかを読んでると、これくらいでは物足りない。文庫本だったので、すぐ読み終わった。この著者を読破しようという気は起らず。

明日からは有栖川有栖「女王国の城」を持って行く。「暗夜行路」は読みかけたまま。

左の白目に赤い点が出現していた。午前中、トイレの鏡で気付く。何だろう。眼自体は、痛みとか異物感とかはない。事務所に来たお客さんが、「去年、頭の血管の細いのが切れて・・・MRIで判ったんだけど、ほんの小さなポチっとした点で・・・」などと話していたのを盗み聞きして恐ろしくなる。体に何も異常はないので、様子を見る。あ~怖。

近所のおばちゃんが急に頓珍漢な言動を始め、家族が入院させたそうだ。どっちかと云えばそこん家のおじちゃんの方をマークしていたのだが・・・。母のヨミでは、定年退職した息子さんが実家で暮らすようになって、それまで気を張って暮らしてたのが、安心してのことじゃないだろうかとのことだ。実情は不明だが。

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大満足

すんばらしい~画集だ。「画家の手もとに迫る原寸美術館~西洋編」。有名な絵の一部を原寸大で紹介している。

去年洗面所にあったカレンダーで、シャコシャコ歯磨きしながら眺めていた「皇帝ナポレオン1世と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠(ジャック・ルイ・ダヴィッド)」、ナポレオンの顔でかい!実際の人間の顔よりも大きい。こんなに大きな絵だったんだ。

画集では見えない、画筆の筆致やキャンバスの生地目などとても生々しく見れる。フラットに見えてた空も、近づくと筆の跡がはっきり残ってたり、ゴッホの「星月夜」の月は、彫ってるの?という位絵具が盛り上がっている。

名画と呼ばれるものは、私達は教科書とか画集で大概目にしている。名画だから素晴らしいのだ、とあらかじめ判って眺める。だけど、当時は斬新な構図だったらしいとか、こんなに沢山人間を描いてる、とかどうも大局的にしか見ていない。

美術館へ足を運んでも、価値ある絵は照明を落としてたり、ロープが張られてたりで、心ゆくまで近づけない。らしい。行ったことないけど。

この本なら大丈夫だ。見たい部分が掲載されてないと悔しいが、それでも今までなかった名画へのアプローチには脱帽。買って良かった。

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職場の読書

「シャッター・アイランド」、面白かったが袋とじにする程?刊行当時は奇抜だったのかも知れない。

その後トルストイ「アンナ・カレーニナ」に手を伸ばす。厚い本だから、しばらく楽しめるかも、とそれに決めたが半分までで挫折した。どうしても興味を持って進められなかった。まあ、日常ってそう目まぐるしく移っては行かないし、結論を出すのに性急にコトを運んだりしない。ちょっと様子みよう、って保留にする場合も多い。そう考えれば現実に忠実に描かれているんだろうけど・・・居眠り多発であった。

「アンナ」に挫折し、気を取り直してディクスン・カー「連続殺人事件」。スコットランドが舞台。あやふやだが、ブランド「猫とねずみ」の舞台設定と似てて、この雰囲気好きだなあ。だけど邦題のつけ方、どうなんだろう。原題は The Case of the Constant Suicides 直訳すれば「ひっきりなしの自殺事件」 自殺か殺人か、をめぐる内容だと思うんだけど、そうすると日本語タイトルってネタバラシじゃないのかなあ。

今は志賀直哉「暗夜行路」を読んでいる。 

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アップルパイの思い出

『有吉佐和子集 新潮日本文学57』を読んだ。これも自宅にあった。1985年3月30日11刷。昔ハマったー。友人と「亡くなった作家にハマると、新作が出ないから寂しいよね」と話した記憶がある。有吉佐和子も、書店で文庫だろうがハードカバーだろうが何でも漁って買い集めたっけ。多分、この本は池袋東武か芳林堂のどっちかで買ったと思う。池袋西武の書店が改装する前(上の方のフロアにあった)、書店横にあったカフェで、アップルパイを貪り食うのがお気に入りだった記憶も甦る。

『紀ノ川』『助左衛門四代記』『非色』『花岡青洲の妻』『地唄』『江口の里』『墨』が収録されている。2段組みの結構なボリュームで、堪能した。例によって暇な職場で読んだが、どうも周囲は本読んでると退屈してると思うみたいだけど、全然そんなことなくて、もう面白くてのめり込んでいた。残りページが僅かになると、ああもっとこの世界にいたいのになあって名残惜しかった。買い漁った他の本達はどこにあるんだろう。引っ越しの都度、処分しちゃったかも。

次に読む本を探していると、棚から1冊落ちて来た。デニス・ルヘイン『シャッター・アイランド』。こんな本買った覚えない。結末が袋とじになっていて未開封なので、買うだけ買って手を付けてなかったんだろうなあ。ありがちだ。書店行って、特に欲しい本がないんだけど、カラ手で帰るのは嫌だから無理やり決めた、または他に買った本が面白くて、すっかりその存在を忘れてしまってた、まあそんなとこだろう。

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二都物語/クリスマスキャロル

しばらく、女の一代記みたいな内容が続き少々食傷気味。そんな時ディケンズのこの2篇は楽しめた。ザ・小説という感じ。

卒論を書くのに、とりあえず何か云っとかなきゃ、と「『二都物語』を考えてるんですが・・・」と助手の人に相談した記憶がある。そしたらすごくノリノリになって、「今まで『二都物語』を選んだ人はいなかったから、期待してます」みたいなことになって、気が重くなった。当時きっちり読んだ筈ないから、流し読みしたのを適当にデッチあげただけだったような気がする。

結局担当の先生の専門のジョイス『若き芸術家の肖像』にしたんだけど、今考えれば、無知というものは恐ろしい。卒論は先生にとっては笑止千万であっただろう。

『二都物語』、フランス革命の頃のお話だった。すっかり忘れてた。ベルばらの時代だな。コミックス『ベルサイユのばら』で、逃げ出そうとしたアントワネットと旦那、結局見つかってお城へ戻される場面を覚えている。城へ帰ったアントワネットが帽子を取ると、お付きの召使が「王妃さま・・・おぐし・・・」と絶句。恐怖で髪が白髪になっていたのだ。『二都』は決起した民衆の恐ろしさがリアルで、早く先を読みたかった。

『二都』の中で、「市民」と互いに呼びかけているが、「これってシトワイヤン(男性)、シトワイエンヌ(女性)ってルビふってたなあ、ベルばらで」と思わぬところで鎖が繋がった。

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拒んだのか拒まれたのか、世間から離れてひっそりと暮らす二人。心底では鮮やかな生を求め憧れているようでもあり、自ら希求してはいけないと、抑え込んでしまっているようでもあるアンビバレントが寂しい。

しんしんと降る、重量のない雪がいつのまにか固く凍りついて根雪となってしまったような感じを受ける物語。

私もまた似たような暮らしぶりではある。閉じた球の中で安穏としている。球はまだ完全な球体ではなく不定形でいびつだが、いずれは球体となるだろう。自分と云う名の球体が出来上がった時、いくつになっているのだろうか。

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女の一生

『ボヴァリー夫人』と同じ巻に収録。フローベールとモーパッサンは師弟関係にあったようだ。

主人公ジャーヌの人生は、特別幸せでも特別どん底でもない。誰しも味わうような喜びや哀しみが訪れては去る。ある部分で「うーん、判るよ」ってとこはある。でも全てではない。『ボヴァリー夫人』のエンマとお互いの人生を取り換えっこすれば、それぞれしっくり行ったのでは?

『女の一生』というタイトルは、どうも細腕繁盛記みたいな印象がある。原題(Une vie)のままの、ある人生とかの方が好きだ。

読み終わって気づく。いつも筋を追うことで終始しているので、結局今も昔も同じね、という結論になることが多い。書かれた当時の時代背景を考慮しつつ読むべきだろうか。だけど研究論文書くわけじゃないからなあー・・・。

仕事があまりにもなく、こうしてどしどし本を読んでいるわけだが、虚しい。つまらない毎日だ。お昼挟んで1日中本を読んで、図書館かっつーの。それでも家に手つかずの文学全集なんかがあって良かった。仕事もないのにそう新刊書を購えるわけでもないから。

通信講座の資料など請求してみる。再就職に迫られているわけではないが、何となく焦りを感じたので。資格って全く持ってない。以前履歴書の有資格欄に「英検準2級」と書いたことがある。大嘘である。後ろに「受験経験有り」と書き添えるべきであったが、当時の仕事では特に嘘が露見することもなかった。採用先も、英語の能力などは求めていなかったし。1度ヤバかったのが、カナダだかオーストラリアだかの留学生が市の職員に連れられて、やって来た時。筆談のみで済ませた。

今も通勤途中に外国人に時々出会う。どこの国の人かは知らないが勝手にマイケルと呼んでいる。と云っても挨拶を交わすくらいだが、私は頑として日本語でしか話さない。

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ボヴァリー夫人

フローベールと云う作家の名前は殆ど馴染みがない。聞いた覚えはあるけど何で見たのか思い出せない。

マチ金から借り出したお金を、エンマは不倫に費やす。借金がかさみ家が差し押さえられるが、旦那はわけが判らない。妻が不倫してたなんてちっとも疑ってない。エンマは恋人と逢う時間をひねり出すのにあれこれ嘘を重ね、旦那は妻を信じてるのでそれはそれは簡単に騙される。借金の取り立てに疲れたエンマは砒素を「いっぱいつかみ出して、それをそのまま食べ」、苦しんで死ぬ。解説に「平凡な姦通の悲劇」とあった。

1856年に書かれた作品だが、筋立ては現代も健在だ。エンマの焦燥にもっと身を入れて読むべきだったかも知れないが、全体的に軽快だった。

『ジェイン・エア』が、文章が長く、まわりくどい比喩も多発しているのに比べ、『ボヴァリー夫人』は簡潔に読み進めるし、そこはかとないおかしさがある。主人公は極端なほど対照的で、ジェインは容姿は劣るものの汲めど尽きぬ泉のような知性の持ち主、対してエンマは、美しいが不倫相手2人から結局飽きられ、持て余されてフェイドアウトされる。たまたま2作品を続けて読んだせいもあるけど、対比を面白く感じた。

『ボヴァリー夫人』は実際の事件を題材としたらしい。19世紀では、性のモラルは現代と同等か、或いはそれ以上に放埓だったみたい。設定や小道具を変えれば、今だって通用するお話だ。

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ジェイン・エア

文学作品と云って敬遠することはない、結局は恋愛小説。結末は、2人は末永く幸せに暮らしましたとさ、って感じ。でもハッピーエンドで良かった、安心した。お伽話と云えばそれまでだけど、読み物に私はリアルを期待してるわけではないから、満足した。

ジェインの描写が少し気の毒だった。そこまで容姿を悪く云わなくても・・・。

「あんなひき蛙なんか、ほんとにだれもかわいがりませんよ」召使アボットさん。

「気が利いているという感じだが、決して美しいとはいえない」セント・ジョンさん。彼はジェインに「労働のためにできていて、恋愛のためにではない」なんてことも云った。

ジョンじいやは何となくフォローしてる。「あの人はきりょうよしというわけにはゆかんが、みっともなくはないし、気立がええし、だんなさまから見たら、なかなかきれいだちゅうことになるんだな」

200902030915000 地味で目立たない、とかじゃ足りなかったんだろうか。しかし彼女は、そんなことはものともせず、知識に貪欲で前向き。不幸はずっとついて回るものじゃないというラストで、読む側はほっとする。

ジェインさんとは無関係だが、ワカメが余りにも長いのでしんちゃんが写真を撮る。この場所って、先日アンタがウンコしたとこだよ。ウンコがある時は近寄りもしなかったくせに、布団を取り換えた途端これだもん。1日雨で、カメを閉じ込めて買い物へ出たらしいけど、今日は被害はなし。

「ウンコちゃん」と呼びかけると「っせーな、いつまでもしつけぇーんだよ」といいたげな顔をする。

ワカメは寝る時はいつもこう。仰向け。

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大先生③

正月明けて以来、ぱったり仕事がない。冗談抜きで最低実績を更新しそうである。今日も15分早く事務所を出る。出た途端社長と出くわす、これ以上望めないタイミングだった。

夏目漱石集を読了。ずいぶん昔に『こころ』を読み、当時あまりに切なくて辛いので以後封印していた。今回読み返し、齢を経てスレて鈍化した私は、全く以前のときめく心を失っていると気づいた。恥という概念が、ささむけをはがした程度では血の出ない表皮ほどに薄っぺらくなっているのか。

打ち明ければ楽にはなる、でもそれって自分本位かも知れない。他人を巻き込まず自己の中で消化していくのは、正しいけど辛い。

昔の私は感傷的でちょっとバカで、でも今より素直だったなあ。

職場へは、次に『ジェイン・エア』を持って行く。これもやはり文学全集だ。中学生くらいに読んで、気に入ったんだろうなあ、見返しにジェインらしきマンガを描いている。これでもう、古本屋へは売れない。

家で読む本は、天藤真から、物入れから掘り出した『半七捕物帳(一)~(六)』岡本綺堂へシフト。他にもディクスン・カー『連続殺人事件』、ヴァン・ダイン『グリーン家殺人事件』を見つけ出す。何が嫌って、読む本が決まらず時間が空くのがすごく勿体無い。

天藤真は、内容はしっかりしているのに軽く読める。昨今の字を並べただけのライトノベルとは大きく違う。

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大切にしよう

『門』が入荷待ちで、ツナギの本を探してたら家には文学全集があった。夏目漱石集を取り出し、除菌クリーナーで拭く。古い本は臭い。

どれだけ古いんだろう、と奥付を見ると、昭和47年11月1日四版発行である。初版は昭和44年9月1日。金額も載っている。全50巻で、分割払い価格39,000円、現金一括払い価格35,500円。1冊あたり何と780円だ。一括払いなら単価710円。

内容は、最初の16ページはカラー写真の「文学紀行」、17~48ページはモノクロ写真入りで北杜夫氏寄稿『漱石へのきっかけの旅』、続いて『三四郎』『坊ちゃん』『こころ』『夢十夜』の4篇、最後に丸谷才一氏による解説がこれまたモノクロ写真入りで31ページにわたって掲載されており、全部で480ページである。寄稿、解説共に豪華な執筆陣だよ。全て2段組み。厚さは2.7cm、表紙込みだと3.3cm。出版社は学習研究社、学研だ。

写真入りのページは、何て云うんだろう、アート紙?つるつるした紙だ。今なら幾らするのかな。10倍くらい?

恐らく母が職場でセールスを受けたんだろう。50巻の内、一体何冊読んだんだろうか。40年近くガラスケースの中でひっそり出番を待ってたんだなあ。夏目漱石集は読んだ痕跡があった。シミだらけ。猫の足跡とおぼしきシミも残ってた。

『彼岸過迄』を読み終えたので、早速『三四郎』にとりかかる。本って、読み返すべきだと思った。半ば義務で読んだ本も、年月を経て読み返すと当時とは全く違う視点で見れる。逆に、当時の印象は間違いではなかった、と確認する本もあり、いずれにしろ一読して「これこれこーゆー内容のお話だ」と決めつけてしまうのは損だ。

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大先生②

先週は職場でたっぷり読書の時間があった。ちょっと情けない。

高田崇史『Q.E.D.六歌仙の暗号』、筒井康隆『パプリカ』、夏目漱石『それから』の3冊。『パプリカ』すっごい面白かった。以前買って、1回だけしか読んでなかったので内容は殆ど初読状態。

『それから』は、主人公に共感出来ず、苛々させられる。彼の素地背景を掘り下げて考える余裕はなく、とにかく「どうしたいかなあーキミー」と苛々。悩んで、行動に出るまでの煩悶を共有出来れば良かったのだが、何か嫌いで、グズ夫としか捉えきれない。

あなたが悩んでいる間、三千代は実際を生活してたのだから、決意して、その生活を捨て去ることは余程苦しかったと思う。んもう、モラトリアムかよ、と焦れてから話に入り込んでいる自分に気がついた。さすが大先生である。

終盤近くでは、しかし代助の決意が辛かった。結局何もかも捨てて2人だけで生きていく孤独。いや三千代さんの病状がどうなったかは判らないけど。あなたがいれば他に何もいらない、と口にしてからも生きて行くんだからなあ。解説にもあったけど、当時の女性の社会的立場、絶対的父権の存在など考えれば、代助のモラトリアムチックな部分もやむを得ず、かな。むしろ、良く思い切った。用意された幸せもあったのにね。

早く『門』を読みたい。

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大先生

事務所でお昼休みに読む本は、年末に『黒死館殺人事件』を未消化のまま終わり、仕事始めの月曜日から新しい本に手をつけた。

夏目漱石『虞美人草』。

久々にリアル書店(紀伊国屋書店)へ行って見ると、岩波ワイド文庫なるものがあり、その中から手にとってみたのが『虞美人草』。

むか~し、読んだことはあるんだと思う。でも話の筋を追うだけに終始したような気がする。今回改めて読んでみると、もう冒頭から、これは飛ばし読みなどもってのほか、じっくり言葉を噛み締めて読まねば、と真摯な気持ちになる。

今週、ロクに仕事をしてないため、今日読み終わる。読んでる最中は、登場人物それぞれの気持ちが辛かった。責められるべき人なんていなくて、悪い役回り振られてる人にも、「あんたの立場なら仕方ないよね」と心中に共感した。

ジェットコースターノベルもワクワク感は楽しいんだけど、こうしてじっくり鮮やかな言葉に触れ、静かながら心にさざ波が立つのを味わうのも良い。

もうちょっと漱石先生の御著作を読んでみよう。元々、夏目漱石って好きなんだけど、『こころ』を読んで以来、感動というか、感情を揺さぶられるのが嫌で『猫』以外殆ど読まなかった。今なら『門』や『それから』『彼岸過迄』を、以前よりもっと違ったスタンスで読めるはず。

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ポケミスから創元へ

パトリシア・モイーズ『サイモンは誰か?』を昨日読了。ティベット警部シリーズ中の1冊。シリーズ物って途中で段々飽きてくる。ティベット警部も、以前、シリーズ通して一気に読破、を目論んでいたがやはり飽き、『死とやさしい伯父』まで読んで止めた。久々に取り出して『サイモン』を読んだが、話自体はスッキリしてて上手い。

大富豪が死に、遺産を相続させるべく唯一の身内を探すのだが、現われたのは2人。さあ本物はどっち?この手のシチュエーションは大好き。訳に時々違和感があるが、平台を凌駕していた「超訳」なんて大嫌いだったし、『サイモン』も古い本なので許容範囲内。読み急ぐとせっかくの良質のミステリが台無しになるので、丁寧に味わうべき本。

意を決して天藤真を物入れから探し出す。見つかったのは全て創元推理文庫:天藤真推理小説全集の内の5冊。

『大誘拐』『わが師はサタン』『雲の中の証人』『背が高くて東大出』『犯罪は二人で』

ああこれでまたしばらく読む本が出来た。

すんなりと見つかって良かった。物の整理を殆どしないので、家の中のどこかにはあるのに探し出せず、良くありがちだが、新しく買った後に見つかるというパターン。本は一応まとめているけど、取り出すのがすごく大変(面倒)だとあらかじめ判ってる時は、最初から探すことなく Amazon で買ったりしちゃう。天藤真は、物入れの扉すぐ内側に固まって置いてあった。お利口で出番を待ってくれていた。

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黒死館殺人事件

200812181203000 ようやく読了。ちっとも理解出来ないまま、徒にページだけ進んで行った。創元文庫版は、事件が時系列に収録されているので嬉しい。以前の事件に言及している部分もチラチラあるので、順番って大事だ。記憶が怪しいが、『完全犯罪』『後光殺人事件』『聖アレキセイ寺院の惨劇』『黒死館殺人事件』『オフェリア殺し』が収録されていた。

探偵役は勿論、犯人、容疑者、ワトスン役までもが、結構な知的レベルの方々ばかりで、例えば探偵(というより事件の解説役って感じ)が引用する詩句に対しての発言がまた引用句。その引用を選んだのは、根底にこれこれこういう心情があったからでしょ、と発言者の無意識域を指摘する場面、割にあるけど、傍観者(私)には何が何やらさっぱり・・・。

本文の横に多発するルビも、きっちり読むべきかどうか悩んだが、本筋すら追って行けないのにルビまでは到底手が回らない。

正直云えば、犯人の動機すら判らなかった。ミステリ読む時、動機を知りたい。三面記事的な興味で読むんだけど、黒死館は読み切れなかった。

一度で味わってやろうというのはどだい無理だった。再読せねば。ただし、気力が充実している時でなきゃ立ち向かえない。

寝る前に読む本は、『聖堂の殺人』を終え、『城館の殺人』、ポール・アルテ『カーテンの陰の死』『狂人の部屋』と来ている。次は何にしよう。天藤真『大誘拐』を読みたいが、すぐ出て来ない。物置を探さねばならないが、寒いから嫌だな。

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ポケミスへ

『妖異金瓶梅』を読了後、カーター・ディクスン『読者よ欺かるるなかれ』を読み、今は、S.T.ヘイモン『聖堂の殺人』に手をつけている。

『妖異~』を読むと、エログロ、という言葉が思い浮かび、終始つきまとっていた。云い得て妙、と思う。成程エロとグロは表裏一体である。

山田風太郎は何でも面白い。特に好きなのは『明治小説全集』、中でも『警視庁草紙』。他は『地の果ての獄』、『幻燈辻馬車』もいい。明治モノ以外では『夜よりほかに聴くものもなし』が良かった。忍法帖モノはしかし読んだことないんだなあ。

『読者よ~』については、H.M.卿は何でもたちどころに見抜いてしまう。知ってたんだったら教えてよって感じ。

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書籍輪廻

『黒死館』面白い!

初めてのミステリは小学生の頃の、エラリー・クイーン『ギリシア棺の謎』。内容なんて判っていた筈はないけど、翻訳モノのまわりくどい文章や頻出する引用句の世界から始まったので、『黒死館』もヴァン・ダインみたいで面白い。惜しむらくは、昼食後に読んでいるので腹がくちくて寝てしまう。余り捗らない。

家で読むのは、『偽書』を昨夜読み終えたので、さあ今日からは何にしようかなあ。もう一度『純正音律』を読もうかなあ。

『純正音律』でも言及のあった、山田風太郎『妖異金瓶梅』にしよう。決定。

この年齢になって気づくことは多々ある。最近気づいたのが、髪を洗って乾かして寝ると翌朝の手間がぐんと違うということ。今更気づくなんて、何やってたんだ。

今までは茂木せんせい(世界で一番受けたい授業note僕のせんせいは~)のようであった。モギピーとか呼ばれていた。

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書物連鎖

夜寝る前の本、今は『虚無への供物』。

竹本健治『ウロボロスの純正音律』を読んだら、シリーズ前作の『ウロボロスの基礎論』を読みたくなり、『基礎論』を読んだら『虚無への供物』が読みたくなった。

本棚から引っ張り出し、丁寧に読んでいる。内容を理解しているかと云えば、全然判ってない。でも雰囲気が好き。

『純正音律』を読めば当然『黒死館殺人事件』なんだけど、それは事務所で昼休みにボチボチと読み進めている。

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